ノーベル賞受賞者の20%がユダヤ人、ユダヤ人の4分の1以上は大学院以上の学位を持っていると言われるぐらい、ユダヤ人の教育レベルは高く、そんな彼らのことを、もうちょっと知りたいなと思って買ってみた本。
「子供を天才にするのはどうしたらいいか!」という大げさな本ではなくて、子供が持っている力を最大限に生かしてあげるために親が何ができるかを改めて考えさせてくれた、とても良い本でした。
もともと、educationという英語は、ラテン語のエデュカーレからきており、本来の意味は「引き出す」だそうです。それが日本語で「教育」に訳されてしまい、本来の力を引き出すという意味よりは、上から目線で「教え込む」という意味になってしまった、という話が興味深い。
以下、7のレシピを簡潔に。
レシピ1:
本に囲まれた生活。
レシピ2:
子供が何に興味を持つか観察する。何かに興味をもったら、それに関する本を与えたり、関連する博物館へ連れていくなど、質の良い情報を与える。
子供の進む方向に危険があったら、さりげなく修正。
レシピ3:
見せる、体験させる、感動させる
博物館、美術館、本屋、コンサート、史跡などで上質な情報に触れさせてあげて、選択肢を増やしてあげる。その中で子供にピンとくるものがあるはず。
「見る」:博物館、美術館、展覧会、国立公園、科学館、大学、図書館、水族館、動物園
「体験する」:運動、楽器の演奏、天体観測、海辺/山などの自然
「感じる」:各種コンサート
レシピ4:
レシピ3で経験したことを、家族の会話として話す。「どう思う?」「よく思いついたね」「いっしょに答えを探そう」の三つの言葉でコミュニケーション。
レシピ5:
言葉と態度で、子供を信じていることを伝える。
子供が問題を起こした時、子供の意見をまずは聞いてあげる。
レシピ6:
子供の目線に立つ事は大事だが、子供と同等になってはだめ。親ばかであっても常に親がボス。叱る時は、理由を説明して叱る。
レシピ7
時期がきたら親離れさせる
また、自分の子育てを振り返るのに使える項目。
子供が発する10の危険信号
①テレビ番組などの受け身の娯楽以外には、興味がない。
②成績と学校に、ストレスを感じている
③どの教科であっても、宿題が大嫌い。
④失敗を恐れ、リスクを取る事ができない。
⑤行動パターンを変えない。
⑥自分の考えを言葉で表現できない。
⑦大志に欠ける。
⑧簡単に諦める。すぐに投げ出す。
⑨自分のアタマで考えることができない。
⑩質問ができない。
親が犯す10の間違い
①子供と一緒に食事を取ることが少ない
②子供と一緒に旅行をする(もしくは遠出をする)ことがほとんどない
③子供と一対一で接することが少ない
④子供が何に興味を持っているのか知らない
⑤子供の話を聞くより、子供に話をしている時間の方が長い
⑥「良い成績を取れ」「勉強しろ」と子供にプレッシャーを与えている
⑦子供の意見を「くだらない」とさえぎる。子供が質問に来ても「あとで」と拒絶する。
⑧子供に「それをするにはまだ早い」と言って、挑戦を諦めさせがちである
⑨親が興味のある、もしくは親が職業としている分野に「子供も興味があるに違いない」と決めつけている
⑩教師について子供が不満を表しても、教師に抗議したりしない
その他、心に残った言葉。
「世界に通用する本当の力とは、
自分が本当にやりたいことを、自分で見つけることができる力
本当にやりたいことのために、学習し続けることができる力」
「それらの力を持つ子供が身につけている六つの特性
言語能力、独創性、分析能力、忍耐力、大志、好奇心」
「子供はみんな、必ず、何かに好奇心と興味を持つように産まれて来る。
両親の仕事のひとつは、子供がもともと持っている興味や好奇心を、建設的なものにしていく手助けをすること。」
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