モンテッソーリ教育と並んでよく耳にするシュタイナー教育。
全く知識がなかったので、Amazonでレビューの良かった本を一冊読んでみました。
これがとっても良くて。
シュタイナー教育の具体的なプログラム内容は書かれていません。
シュタイナー教育の根幹の一つである「子育ては親育て」にフォーカスをあてており、お母さんへ温かいメッセージが多く、とても励まされます。
下記、心に残った箇所を抜粋。
1.お母さん自身が、自分の根っこに戻る時間が大切。自分に帰れる時間を持ち余裕ができることで、自分以外の人間(子供)にも愛情を注げる。
2. 一日のある時間、全身で子供に向かっていく時間が少しでもあれば子供はおなかいっぱいになり満足して、一人で遊ぶこともできる。しかし、何かをやりながらの応対だと子供はいつもお腹がすいてしまうので、何度も何度も親をひっぱるようになる。
3. おとなの時間と子供の時間の進み方、感じ方は違う。おとなの時間にいつも合わせなくてはいけない子供は大変なので、一日の中で子供が自分のリズムで過ごせる時間を少しでいいから、意識して作ってあげる。
4.親の価値観や生き方に子どもが共感して同じ方向に向かってくれたらそれはとても楽しいが、全く違う方向に向かっていくこともある。
親が望むことが重要ではなく、その子どもにとって何が重要かが大切。
子どもの教育のために、時には自分を否定し、自分の価値観を手放すこと、そして我が子が何を持っているかを見ることが大切。
5. 子どもが問題を起こした時は、子どもと向き合える機会を与えられたと考え、むしろ感謝すべき。親に反発することを通して、子供は、自分を見てほしい、親とは異なる人間として認めてほしい、と訴えてる。
6. 子どもの人生を、自分の価値観や夢を実現する手段にしない。
大人は、自分は自分であるという自分に戻れる場所を持っていることが大事。
7. パートナーへの伝え方。
自分がどう考えているかを主語にして話すと良い、相手を主語にしない。
例えば、「あなただって、日曜日ぐらい面倒見てよ」と言うと反発を招くけど、「私はどこで休んでいいかわからなくてとても疲れている」と言えば、相手に「自分が何ができるかな」と考える自由を与えられる。
8. 女性は一生、「お母さん」でいるわけではない。ひととき子供と旅をして、子供を旅から送り出すまで「わたし」が担う、旅の名前が「お母さん」。「わたし」の旅から子供が去っても、旅は続く。
9. 教育は、自分を教育することでしかない。教室でただノートを取ることや自分の外側の正しい答えに従うことではなく、自分の中にある答えに気づいていくこと。
そして、最後に書かれていたメッセージ。
こどもはいつか離れていきます。
9歳を過ぎる頃から すこしづつ お母さん自身と距離をとりはじめます。
離れていった瞬間、どれほど自分がこどもとつながっていたのかが、わかります。
こころがとても痛みます。
小さい頃は、「ママーママー」と言って追いかけてきました。
いろんな文句を言っていても、どこか小さなこどもは自分といつもいっしょだったんだと、そのときほんとにわかります。
でも今はもう、自分だけの考えをもち、自分の目標を探し始めている。
14歳にもなれば、なんだか、ときには嫌われているようです。
あんなに一生懸命、悩みながら育てたのに、そんなこと全然なかったかのように、家を出て行きます。
どこかで、お母さんは、こころの準備が必要になります。
いつかこの子は離れていく。
でもいつか、自分の意見と自分の感性で見つけてきた、わたしの知らない世界の話をきっとしてくれるだろう、お母さんもまた、いつか一人の自分に戻ってゆきます。
娘ちゃんが寝付くと、ほっと一息、、、の毎日ですが、娘ちゃんとの時間、大事にしていきたいな、と思いました。